時事図解

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ストラテラ服用4日目以降

この日は都合が悪く、ストラテラを飲むのが遅くなりました。

いつもは7時30分に服用するのですが、電車に乗り遅れる関係で、職場で飲むことになってしまいました。

すると薬で抑えられていたADHD的な症状が次々と現れました。

ADHDの見る世界、それは際限なく襲い来るアートの世界

まずは何といっても世の中がきれいに見えます。

空は青く、青葉はみずみずしく、水の流れは情緒的です。

色が変わって見えるというよりも「情景が詩的に感じられる」という感じです。

すべてに意味を感じられるというか、世界は美しさに彩られています。

 

ではそれが素晴らしい体験かというと、少なくとも自分にとってはそうではありません。まずなんといっても「内なる声」が常に自分に語り掛けているのはとてもうるさい。そしてどんなに良い景色でも、それをじっと眺めていることができません。

注意があっちこっちに移るのが自分でもよくわかります。

 

自分がADHDだと分かっていなかったときはそれが普通なので気にもしませんでしたが、薬によって「静かな世界」というものを体験していると、いかに自分の脳内に次々と泡のような思考が湧き出ては消えていくのがよく理解できました。

 

たとえて言うなら、モーツァルトの楽曲が2曲同時に演奏されている感じです。どんなに名曲だって、左右から別々の曲が聞こえてくるならそれはもう騒音ですよね。

 

これが「気が散っている」状態だというのがよく分かりました。不注意なミスが繰り返されるわけです。

相変わらず、薬を飲むとよく効く。

薬を飲んできっかり二時間後にちょっと気分が悪くなりました。

それが収まるとすうっと自然と集中力がもどってきました。正直、効きすぎじゃないかと思うくらいです。

 

なぜこんなに薬の効き方が実感できるのか。薬の効きやすい体質というのはあったのでしょうが、もう少し突き詰めて考えると理由の一つには、自分の服用目的が「自分自身の薬による変化を知ること」にあるので、前後の比較をかなり意識的に行っているため、なのかもしれません。

また、「服用以前と同じ行動をし比較している」というのも、薬の効果を実感できるポイントでしょう。人によっては半年たってようやく薬の効果が現れたりするそうなので、やはり自分は幸運なんでしょうね。

 副作用は今どんな感じ?

ほかの症状としては、食欲不振と胃痛はだいぶ慣れてきました。ただ、食事量はめっきり減りました。

また相変わらず眠りが浅いですが、悪夢はみませんでした。

疲れると薬効を感じられられなくなるのは相変わらずです。

 

今一番の問題は眠りが浅いせいと、睡眠不足で体力回復が難しいというとことでしょうか。体力が落ちると薬の効果も落ちる感じです。

 

この記事を書いているのは5日目ですが、だいぶ効果が安定してまいりましたので、次回はおそらく薬が増量するタイミングになるかと思います。

まとめ 薬物療法の是非について

最後に、薬物療法に対する私の意見ですが、つらい副作用や効果が未知の部分は当然ありますが、基本的にはADHDに苦しんでいるなら、一度体験しても悪いことではないと思います。

 

理由は、ADHD特有の「脳内のうるささ」「注意力のなさ」「じっとしていられない」などの症状を自覚できるからです。日記なりブログなりで自分の変化をメモすることもとても有効でした。

変化を自覚したうえで、取捨選択をすれば良いと思います。少なくとも飲まずに頭ごなしに否定する必要はない。

誰しも風邪を引けば薬を飲みますし、疲れた時は栄養ドリンクに頼ったりします。

ADHDという「脳の機能障害」が引き起こす現象を薬で緩和することも基本的には同じことだと思うのです。

 

薬で緩和されたって、感受性のすべてが無くなるわけではなく、また不注意や先送り癖が無くなるわけではありません。自分という個性は変わりません。

 

ただし子供への投薬は、メリットデメリットをよく検討したうえで行った方がよいかと思います。なぜなら、ADHDはある程度成長で改善されますし、また不注意なども学習や習慣づけでなんとかなる部分だからです。

ADHDは他の発達障害と比べれば、まだ社会とも適応しやすく、またADHDがもたらす感受性それ自体は素晴らしいものです。私もADHDだからこそ、今の感性が形作られたことには大変に感謝しています。

 

子供のころに安易な投薬治療を受け、今の自分の感性が失われたとしたらそれはとてもつまらないことだと思うのです。

以上が、私のストラテラ服用記録でした。